ゆるゆる感想記

お酒好きな平凡オタク芸大生。美術館に行ったり御朱印集めをしたりするのが趣味です✨ミニチュア収集やカフェ巡りも大好き!こちらのブログでは海外小説の感想やお酒のレビューなど色々と雑多に書いていきます。OFUSE:https://ofuse.me/74f9b36d Twitter:@yuruyurukansou1

アシュタルテ 韓国原作小説の感想

LINE漫画で連載中のアシュタルテの原作小説を完読✨外伝の方はまだ読めていないのですが、今回は本編のネタバレ&感想を書いていきたいと思います。

以下盛大にネタバレあるので注意!

アシュタルテが光だと明らかになるのはいつ?

フィレンツェ帝国ではアマリリスが光、アシュタルテが闇の皇女として扱われていますが、LINE漫画のストーリー紹介にもあるように本当の光はアシュタルテです。
疫病が蔓延した地域に足を運んで光の力で人々を癒したり、疫病に罹患した兄のノアを治癒したことで、物語中盤あたりには一部の人々がアシュタルテが光なのでは?と思い始めますが、その真実を国民が知るのは物語最終章です。(その話については後述します。)アシュタルテ自身がこの力をずっと隠すことを望んでいたのですが、もっと早く力のことを公表していれば酷い扱いを受け続けることもなかったのに…と思ってしまいます。

恋の行方は?

ベリオンとイサヤは2人ともアシュタルテに恋心を抱いています。(イサヤはその感情を敬愛に近いものだと思っていましたが、物語終盤あたりにやっと恋心を自覚します。)
アシュタルテが追い詰められて危機的状況に陥った時でも2人はいつでもアシュタルテの味方として尽力してくれるので心強いです。イサヤはアシュタルテに告白しますが、アシュタルテはずっとアベリオンを慕っていたため断ります。最後は帝国を離れてアベリオンと共に暮らします。

家族との関係は?

皇帝と兄たちはアシュタルテを冷遇していたことを後悔して歩み寄ろうとしますが、アシュタルテは拒絶します。「今あなた方を受け入れることはできません。10年間経てば気持ちも変わるかもしれません。」と伝えます。10年というのはアシュタルテが彼らから無視された年月でした。自分が孤独を感じた年月と同じ期間は自分たちの行いを悔やんでほしいということらしいですね。アシュタルテの能力が次第に明らかになると、彼女こそが光なのではないかと思い始めます。

物語の黒幕は?

物語の黒幕は大神官です。本当に信託を受け取った神官は彼ではなく、しかも信託の内容は“帝国に光の存在が誕生するだろう”というものでした。大神官は信託を受け取った神官を殺害し、信託の内容を歪めて国に広めたのです。どうやらアシュタルテの力を自分のためだけに利用する計画だったようですね。

マリリスの正体とは?

実はアマリリスは人間ではありません。大神官が作り出したホムンクルスです。本人もそのことを知らず、己こそが光の皇女だと信じて生きてきました。アマリリスは蝶よ花よと大切に育てられてきたため今まで小さな怪我すらしたことがありませんでした。しかしある日ブローチの針で怪我をしてしまいまい、自分の血が緑色であったことに衝撃を受けます。また、アシュタルテの力のことを知り、もしかしたらアシュタルテが光の皇女なのではないかと不安に駆られます。家族に話すわけにもいかず、己の最大の後ろ盾である大神官を頼ります。そして彼の口から、アマリリスは人為的に作られたホムンクルスでありアシュタルテこそが本物の光であると語られます。帝国においてホムンクルスは邪悪な存在であり、そのことが知られてしまえば大変なことになると怯えます。精神的に疲弊したアマリリスは大神官のいいなりとなってしまい、アシュタルテと自身の飲み物に大神官から渡された毒を盛ります。アマリリスは死んでしまい、アシュタルテは何とか生き残りますが、アシュタルテがアマリリスに毒を盛った犯人だとされてしまいます。

大神官はどうなる?

大神官は、アマリリスに嫉妬したアシュタルテが毒を盛って殺したと国中に噂を流します。光の皇女を失った国民たちは怒り、皇居の前に集まって連日「闇の皇女を処刑しろ!」と叫びます。公開裁判という形でアシュタルテの断罪が始まります。しかし、アシュタルテはアベリオンやイサヤと協力して集めた大神官の悪行の証拠を提示します。また、疫病を治してもらった人々もアシュタルテこそが真の光だと主張します。偽の信託を広めたことが明らかになり、民衆たちも混乱します。追い詰められた大神官はアシュタルテを殺そうとしますが、父である皇帝が庇います。皇帝は血を流しながら今までの冷遇を謝ります。アシュタルテは「まだ許すことはできません。なので私が許そうと思える時までずっと後悔し続けてください。」と言うと光の力で皇帝を癒します。その神秘的な光景を見た民衆たちはアシュタルテこそが光の皇女であったことに気付くのでした。大神官は手と舌を切られ牢獄に閉じ込められることとなりました。

結末は?

アシュタルテが闇の皇女などではないと明らかになりましたが、アマリリスへの信仰は健在で、アシュタルテを未だに忌み嫌う人々も存在します。(アマリリスホムンクルスであったことは国民には隠されています。)
アシュタルテは帝国から離れる意思を皇帝と兄たちに伝えます。帝国が嫌いだからというわけではなく、愛する人の傍にいたいからという理由のようです。その後アシュタルテはアベリオンの国で暮らし始めます。イサヤとも友人関係が続いているようですね。

感想

物語終盤までアシュタルテが危険な目に遭う場面が多くハラハラしっぱなしでした。本当に不憫です。
今までの扱いに対する怒りを清算することはまだ難しいようですが、家族関係が修復する希望を残した終わり方でしたね。どんな形であれアシュタルテが今後幸せに生きていけることを願います。

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