ゆるゆる感想記

お酒好きな平凡オタク芸大生。美術館に行ったり御朱印集めをしたりするのが趣味です✨ミニチュア収集やカフェ巡りも大好き!こちらのブログでは海外小説の感想やお酒のレビューなど色々と雑多に書いていきます。OFUSE:https://ofuse.me/74f9b36d Twitter:@yuruyurukansou1

「暴君様は優しくなりたい」原作小説ネタバレ㉑ 結末まで

LINE漫画で配信中の「暴君様は優しくなりたい」の先のストーリーが気になり、韓国の原作小説を読み始めました。
当サイトでは、現在LINE漫画で公開されている話以降の内容と感想を結末まで少しづつ書いていこうと思います!

「暴君様は優しくなりたい」あらすじ

暴君様は更生中! 帝国ウベラの暴君だったドロシア・ミリオネア。 目の前のものを全て排除し、奪い、貪欲に食べ尽くす「悪」だった彼女はついに愛する人に恨まれ、処刑されてしまう。 けれど…目を覚ましてみると、幼少期に戻っていた⁉︎ もしかしてこれは、悪と後悔に染まった人生を逆転させるチャンスか? 今度の人生の目標は優しく生きること。 果たしてドロシアは、暴君だった過去を清算し、新たな人生で優しく生きることはできるのか…⁉︎ 暴君様の人生を懸けた、更生が始まる!
(LINEマンガより引用)

原作:Ramguel(람글) 作画:KAKON(카콘)

韓国語題名:폭군님은 착하게 살고 싶어

 

現在LINE漫画で公開されている話以降の内容を書いていきます。

以下小説ネタバレ注意!

無礼な貴族たち

ドロシーとイーサンがテラスで休んでいると、2人に気づかない様子の貴族数人がテラスのすぐ下のあたりで話しているのが聞こえます。「あんなにもお美しいのに皇室の除け者だなんてお可哀想ですね。」「皇女様は精霊の力を使えないようですからね。」同情と思いやりの中に明らかな侮蔑が含まれています。無礼ではありますが彼らの言葉は間違いではないとドロシーは思います。そんな時、下から貴族たちの悲鳴が聞こえました。イーサンが彼らに冷めた紅茶をかけたのです。誰だと上を見上げて怒る貴族たちに「すみません、手が滑ってしまいました。」とイーサンが答えます。「こ、皇女様…!」貴族たちはイーサンの隣に立つドロシーの姿を見て顔を青くしました。「心配いりませんよ皇女様。フリード家は闇の精霊を扱う者が100年以上出ていませんが、今も変わらず絶大な権力を維持しているじゃないですか。」貴族たちが気まずそうに顔を歪めます。「ですから光の精霊など扱えなくとも皇家の権威が揺らぐことはありません。」イーサンはそう続けますが、ドロシーは内心その言葉に同意できませんでした。光の精霊の力は皇家の象徴であり、それが使えない時点で皇家の人間ではないのです。ドロシーは自分の惨めさに耐えながら唇を強く噛みました。

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強制帰還

苦し紛れの言い訳を並べる貴族たちを後にしてドロシーは会場に戻ろうとします。その時でした。仰々しい声が響きます。「皇帝陛下からの勅命である!一同前方に並びなさい!」突然の出来事に皆驚きます。外には皇帝の使者を乗せた馬車が止まっています。皇帝の勅書を持った使者が会場に入ります。「皇女ドロシア!皇帝陛下の勅命です!」ドロシーは嫌な予感を感じながらも使者の前に立ち儀式的な挨拶をしました。長々しく回りくどい前置きを聞き流します。勅命の内容を短くまとめると“すぐに首都へ帰還するように”とのことでした。断れるものなら断りたいとドロシーは思います。しかし勅命を拒絶することは反逆に等しい行為です。結局いつだってドロシーに選択権など無いのでした。

あまりに突然のことなので、一度別宮に戻って荷物の整理と使用人たちへの別れの挨拶をしたいとドロシーは伝えます。しかし既に首都へ向かう馬車を用意してあるからと、それすらも許されません。ドロシーは粘り強く交渉しますが、使者は聞く耳すら持ちませんでした。ドロシーは悔しげに拳を握ります。長い期間をここで過ごした彼女にとって、別宮での暮らしは思い入れの深いものでした。首都に帰れば、別宮で働く使用人たちとはもう会えなくなるでしょう。それなのに直接感謝を伝えることすらできないのです。首都の本宮で働く使用人になるには複雑な手続きと認可が必要なため、ジョイとフォーを一緒に連れて行くこともできません。名目上彼らは使用人という立場ですが、何か仕事を持っているわけではないので、ドロシーがいなくなれば肩身の狭い思いをするかもしれません。ドロシーは、ジョイとフォーの処遇と使用人たちへの感謝をその場で簡潔に手紙にまとめます。「私が別宮に届けてもよろしいですか?」イーサンが話します。憎まないでほしいと泣きながら懇願したばかりの彼が下手な小細工や悪知恵を働かせることはないでしょう。何より他に頼れる人もいなかったので、ドロシーはイーサンに手紙を託します。「…おめでとうございます皇女様。首都に戻ることができますね。」イーサンは少し躊躇した様子で口を開きました。

ドロシーにとっては全くめでたくない出来事ですが、確かに他の人々からすればおめでたいことなのでしょう。「イーサン、これまで楽しかったわ。」「永遠の別れのように言わないでください。」「心配しないで、また会えるわ。」微笑むドロシーにイーサンも笑顔を返します。「成人式のデビュタントパーティーですか?」ドロシーはそういえばパートナーになる約束をしていたと思い出し頷きます。「それまでどうか元気にお過ごしください。その時までずっと待っていますから。」イーサンは名残惜しそうにドロシーを見つめます。彼はドロシーと離れることを恐れているようでした。唯一の友達が離れるのが寂しいのだろうか?「分かったわ、あなたも元気でねイーサン。」もう行かなければと後ろを向くドロシーの頬に柔らかく温かなものが触れました。「さようなら、幼い皇女様。お会いできて嬉しかったです。」耳元で優しげに囁くその声を、ドロシーはしばらく忘れることができないのでした。

感想

結局首都に帰ることになってしまいましたね。嫌がる娘を勅命で無理やり帰還させるとは本当に卑怯な父親です。最後に別宮に戻ることすら許さないとは強引すぎますね。
やはりイーサンはドロシーとの別れが名残惜しいようです。再会の日が待ち遠しいですね。
お読みくださりありがとうございました!次回の更新でまたお会いしましょう🙏✨

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