ゆるゆる感想記

お酒好きな平凡オタク芸大生。美術館に行ったり御朱印集めをしたりするのが趣味です✨ミニチュア収集やカフェ巡りも大好き!こちらのブログでは海外小説の感想やお酒のレビューなど色々と雑多に書いていきます。OFUSE:https://ofuse.me/74f9b36d Twitter:@yuruyurukansou1

「暴君様は優しくなりたい」海外原作小説感想ネタバレ㊴ 結末まで

LINE漫画で配信中の「暴君様は優しくなりたい」の先のストーリーが気になり、韓国の原作小説を読み始めました。
当サイトでは、現在LINE漫画で公開されている話以降の内容と感想を結末まで少しづつ書いていこうと思います!

「暴君様は優しくなりたい」あらすじ

暴君様は更生中! 帝国ウベラの暴君だったドロシア・ミリオネア。 目の前のものを全て排除し、奪い、貪欲に食べ尽くす「悪」だった彼女はついに愛する人に恨まれ、処刑されてしまう。 けれど…目を覚ましてみると、幼少期に戻っていた⁉︎ もしかしてこれは、悪と後悔に染まった人生を逆転させるチャンスか? 今度の人生の目標は優しく生きること。 果たしてドロシアは、暴君だった過去を清算し、新たな人生で優しく生きることはできるのか…⁉︎ 暴君様の人生を懸けた、更生が始まる!
(LINEマンガより引用)

原作:Ramguel(람글) 作画:KAKON(카콘)

韓国語題名:폭군님은 착하게 살고 싶어

 

現在LINE漫画で公開されている話以降の内容を書いていきます。

以下小説ネタバレ注意

可愛い妹

「可愛いドロシー!」レイモンドは上機嫌で先程までのドロシーを思い浮かべます。抱きしめてほしいというお願いを聞いて、眉間に皺を寄せて嫌そうな顔をするドロシーでさえ可愛くて仕方ありませんでした。「前より少しは心を開いてくれたのかもしれない。」自分の提案を本当に受け入れてくれるとは思っていませんでした。皇宮の廊下を歩いていたレイモンドはふと歩みを止めます。視線の先にあるのは今は亡き皇后の肖像画でした。成長するにつれてドロシーは母に似てきていると感じます。

レイモンドの苦悩

3歳で母を失ったレイモンドにとってドロシーはとても大切な存在でした。生まれたばかりの妹はとても小さく弱々しく見えました。もう絶対に家族を失いたくないと強く思ったレイモンドは、妹は自分が守ろうと決意するのでした。しかし、レイモンドが近付くとドロシーはいつも冷たく彼を避けました。深く心を閉ざすドロシーを見て「陛下が少しでもドロシーを気にかけてくれたら違ったのかな?僕がもっとドロシーの話をしてみよう。」と考えます。皇后が亡くなって以来、レイモンドも父との距離が少し遠くなりました。彼の前で母の話題を出すのはタブーになり、必然的にドロシーに関する話をするのも慎重になりました。レイモンドにとっても皇帝は近寄り難い存在だったのです。

皇太子として生まれたというだけで、彼は皇帝の決めた道に進まなければなりませんでした。皇太子として身につけなければならない教養、責任、本分。エピステーメの入学に備えた勉強もとても大変でした。花を育てたり虫を捕まえたりして遊ぶことが大好きなレイモンドにとって、そうした日々は苦痛だったのです。同時に、それを強要する父を怖いと感じており、父と2人きりの食事ではいつもお腹が痛くなりました。誕生日に贈られる大量のプレゼントでさえ、レイモンドにとっては負担でした。「いっそドロシーが皇太子だったらよかったのに。」妹は自分よりずっと賢い子でした。レイモンドが必死になって身に付けたことを、ドロシーはいつも当然のことのように難なくこなしました。

「見てください母さん!ドロシーが作りました。」ドロシーが作った緻密な計画書はまるで何年も政務に関わってきたかのように完璧でした。「やっぱりドロシーは天才です。こんなものをたったひとりで作るなんて!」肖像画を見上げながらレイモンドが明るく笑います。「穏やかな家族には程遠いですが以前よりはよくなったようです。最近のドロシーは幼い頃と比べて心を開いてくれていると思います。そうでしょう?」レイモンドはいたずらっ子のような笑みを浮かべます。肖像画の皇后はいつもと変わらず優雅に微笑んでいました。

感想

皇太子という立場について、父である皇帝についてレイモンドがどう思っているのかが分かる回でした。レイモンドも重圧に耐えながら彼なりに苦しんでいたのですね。長年家族の間で板挟み状態になっている点もとても辛いと思います。いつかドロシーとお互いの気持ちをぶつけることができればいいですね。
閲覧ありがとうございました~!