「暴君様は優しくなりたい」原作小説ネタバレ⑨ 結末まで

LINE漫画で配信中の「暴君様は優しくなりたい」の先のストーリーが気になり、韓国の原作小説を読み始めました。
当サイトでは、現在LINE漫画で公開されている話以降の内容と感想を結末まで少しづつ書いていこうと思います！

「暴君様は優しくなりたい」あらすじ

暴君様は更生中！帝国ウベラの暴君だったドロシア・ミリオネア。目の前のものを全て排除し、奪い、貪欲に食べ尽くす「悪」だった彼女はついに愛する人に恨まれ、処刑されてしまう。けれど…目を覚ましてみると、幼少期に戻っていた⁉︎ もしかしてこれは、悪と後悔に染まった人生を逆転させるチャンスか？今度の人生の目標は優しく生きること。果たしてドロシアは、暴君だった過去を清算し、新たな人生で優しく生きることはできるのか…⁉︎ 暴君様の人生を懸けた、更生が始まる！
（LINEマンガより引用）

原作：Ramguel（람글）　作画：KAKON（카콘）

韓国語題名：폭군님은 착하게 살고 싶어

現在LINE漫画で公開されている話以降の内容を書いていきます。

以下小説ネタバレ注意！

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ドロシーの後悔

ジョイとポーに出るように伝え、部屋にはドロシーとイーサンの2人きりになりました。イーサンは部屋から出ていく2人を見て薄く笑った後ドロシーを見つめます。心配そうな顔をしながら「皇女様、大丈夫ですか？」と慰めの言葉をかけようとしたその時、ドロシーは彼の頬を叩きます。イーサンは凍りつきました。頬の痛みよりも、ドロシーに叩かれたという事実が衝撃的だったのです。「あなたはちっとも変わらないのね。」「どういうことですか？」悲しげにドロシーを見つめるイーサンの顔はとても美しいものでした。人を強く惹きつけてしまうほどに。申し訳ないと思う心を持ったジョイ達とは対照的に、彼は罪を認めるどころか最後まで被害者を装おうとしています。回帰前の記憶が無ければドロシーも騙されていたことでしょう。結局イーサンは回帰前と何も変わっていなかったのです。ドロシーはイーサンと自分自身に失望しました。イーサンに怒りをぶつけながらもドロシーは気付いていました。全ての問題の源は常に自分であったことを。イーサンとの関係をやり直せば彼を更生させることができるなどと考えたこと自体が傲慢な過ちでした。回帰前、自分とイーサンの出会いによってとてつもなく大きな悪を生み出してしまったのだから、そもそも彼と関わってはいけなかったのです。回帰後もイーサンと関わりを持ってしまったことをドロシーは深く後悔します。

離別の選択

ドロシーは自分の最期についてあまり覚えていません。彼と交わした会話の記憶さえもあやふやです。しかし、似たもの同士の自分とイーサンが近くにいればいるほど悪い方向に進んでしまっていたということは明確です。もはや彼女には彼の近くにいる自信がありませんでした。彼と一緒にいるとまた悪の道に進んでしまうかもしれません。互いのために離れた方がいいだろうと、そのままドロシーは部屋を出ようとします。

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イーサンの懺悔

「皇女様…！」黙ったまま部屋を出ようとするドロシーを見てイーサンは慌てて彼女の手を掴みます。振り返った拍子に隠していた涙がドロシーの瞳から零れ落ちます。彼女の涙を見たイーサンの瞳が大きく揺れました。ドロシーは急いでその場から離れようとしますが、イーサンはそんな彼女を抱きしめます。「ごめんなさい皇女様…ごめんなさい…私が間違っていました。だからどうか…泣かないでください。」イーサンはドロシーの肩に顔を埋めたまま哀願します。彼の声は細く震えていました。自分の罪を認めるなんてあまりに彼らしくない行動です。「離れてイーサン！」体を押しやると何かを恐れるような彼の顔が見えました。そんな彼の様子にドロシーは思わず胸が痛みます。この表情さえ同情を誘うための演技だろうか？ドロシーは彼のことを正確に理解することができませんでした。「私のせいです。皇女様が彼らと親しく接するのが嫌だったんです。私が皇女様の唯一の友達でいたかったから…」イーサンはドロシーの手を握りながら震える声で告白しました。「皇女様に捨てられたら私は孤独です。どうか私を憎まないでください。」金色の瞳から一筋の涙が流れました。ドロシーはそんな彼を憎むことができませんでした。